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【獣医師×CBD専門家が語る】犬・猫の“てんかん”とCBDオイルでできること

2025年6月11日

【獣医師監修】犬や猫のてんかんの症状・診断・治療方法をわかりやすく解説。発作時の正しい対応から、MCTオイルやCBDオイルを使った副作用の少ないケア方法まで紹介。薬だけに頼らない新しい選択肢として、CBDの活用方法や使用の注意点も詳しく解説。3月26日のパープルデーに開催したセミナー内容をもとに、てんかんと向き合う飼い主さんをサポートする実践的な情報をお届けします。

はじめに

夜中に何度も全身を震わせる愛犬… あるいは、耳がピクッと反応して泡を吹き始める愛猫…
初めて見たときの飼い主さんの不安は計り知れません。「これって、やがて死につながる病気なの?」
そんな疑問を抱えたまま過ごすのは、とてもつらいものです。

先日3月26日の「パープルデー(てんかん啓発デー)」を記念して、獣医師の“シワ男先生”こと藤原先生をお招きし、犬・猫のてんかんとCBDケアについて学ぶオンラインセミナーを開催しました。

このコラムではその内容をもとに、てんかんの基礎知識と、CBDオイルによるやさしいケアの選択肢をお伝えします。

パープルデーとは?

パープルデー(Purple Day)」とは、てんかんに対する理解と支援を広げる世界的な啓発キャンペーンで、毎年3月26日に開催されます。

2008年にカナダの少女キャシディさんが「てんかんへの誤解や偏見をなくしたい」という思いから始まり、現在では世界各国でシンボルカラーの“紫”を身につけて支援の輪を広げる活動が行われています。

てんかんは人で100人に1人が抱えると言われるほど身近な疾患であり、犬でもおよそ100頭に1〜2頭の割合で発症すると言われています。
しかし、見た目では分かりにくく、症状も突発的に現れるため、周囲の理解や正しい知識が求められる病気でもあります。

そこで、私たちM&N’s CBDでは、てんかんと向き合う愛犬・愛猫、そして飼い主さんのためにできることとして、このパープルデーに合わせてSNSでの発信キャンペーンを行ったり、獣医師・藤原先生とのセミナーを開催したりしています。

動物のてんかん、理解の必要性

「てんかん」ってどういう病気?

犬や猫の「てんかん」とは、脳の神経細胞が過剰に興奮することで起きる脳疾患と定義されています。
※24時間以上開けて非誘発性のけいれんが2回以上──この条件を満たすと診断されます。

  • 全身発作(全般発作):意識喪失、全身のけいれん。数秒~数分で収まるケースが多い。
  • 部分発作(焦点発作):「前足がピクッ」「よだれが出る」など、部分的に出る症状で、意識が保たれる場合もあります。

発作前兆(前兆期)があるケースと、突然始まってすぐに終わるタイプも。犬は予兆がないことが多く、猫はわかりやすい兆候が現れることが多いそうです。

遺伝と家族性

遺伝性てんかんがある犬種(ゴールデン、ラブラドール、ビーグル、ダックス、ボーダーコリーなど)は発症率が高いと言われ、猫ではまだ発見されていません。ただし兄弟でも差があり、全員が発症するわけではないのが特徴です。

診断のプロセス

  1. 症状の記録(動画推奨)
  2. 血液検査・神経学的検査:脳以外の疾患を除外
  3. MRI検査:構造的異常の有無を確認
    ※高齢ペットでは麻酔リスクが高く、検査を見送る場合もあります。

もし、発作が起きたら?飼い主ができる対応と注意点

てんかん発作を初めて目の当たりにしたとき、飼い主さんの多くが「このまま死んでしまうのでは…」と感じるほどのショックを受けると言われます。
突然のけいれんやよだれ、硬直──愛犬・愛猫の異変にパニックになる気持ちは当然です。

しかし、そんな時こそ、落ち着いて行動することが大切です
発作中に体を揺さぶったり、抱き上げたりすると、飼い主さんの動揺がそのままペットに伝わってしまい、交感神経が刺激されて発作が長引く可能性もあるのです。

✔ 発作時に飼い主がすべきこと

  • できるだけそっと見守る(声掛け・触れない)
  • 安全な場所へそっと移動(家具や壁にぶつからないように)
  • スマートフォンで動画を撮る(診断材料として非常に有効)

ほとんどの発作は30秒〜1分程度で自然に収まることが多く、猫は少し長くても2〜3分程度が一般的です。
発作が収まったら、ペットの様子を観察し、落ち着いた段階で動物病院へ連れていきましょう。

こんな時はすぐに動物病院へ

  1. 1回の発作が5分以上続く場合
  2. 発作が終わる前に連続で再発する場合(連続発作)
  3. 1日に5〜10回も発作が起こる場合(群発発作)

これらのケースは緊急性が高く、放置すると命に関わる可能性もあるため、発作中でも迷わず病院に連れて行ってください。

てんかんの治療方法

従来薬の治療プロセス

  • けいれんが半年に2回以上 or 5分続く重責状態の場合──→ 抗てんかん薬を服用
  • 薬にはファーストライン → セカンド → サードラインがあり、発作が続く場合に段階的に追加されます。

薬は脳への過剰興奮を抑えることで、発作の頻度とその後のダメージを減らす役割があります。ただし副作用や「生涯飲み続ける不安」で、飼い主さんの中には投薬に抵抗がある方も。

食事療法(ニューロケア食)

MCTオイルが脳内でケトン体を作り、「発作回数が減った」という論文もあり、てんかんケアの実践法として注目されています。
CBDオイルにも、MCTオイルをベースにしたものがあり、こちらを使うことでサプリメント以上の効果が期待できます。

CBDという新しいケアの選択肢

お薬に頼りきらない、もう一つの方法

てんかん治療では、従来の「ファーストライン → セカンドライン → サードライン」と薬を増やすアプローチが主流です。
しかし、それでも発作が抑えきれないケースは少なくありません。

そんなときに注目されているのが、CBD(カンナビジオール)を活用したケアです。

藤原先生の動物病院でも、サードライン薬でも改善しない子にCBDを追加し、改善が見られたケースが多数あるとのこと。

また、発作の頻度が少なく経過観察中の飼い主さんからも「何かできることはないか?」という声があり、ファーストライン薬を始める前にCBDを取り入れるケースも増えているそうです。

CBDは、

  • 脳の神経の興奮を抑える
  • 気圧変化による自律神経の乱れを整える
  • 反射性てんかんにも有効性が期待できる

など、多面的に作用する特性があるため、軽度の症状から難治性まで、幅広い症例に対応できると期待されています。

他の自然療法との比較と相乗効果

てんかんケアの補助として、オメガ3・ビタミンB6・Eなどのサプリメント東洋医学の薬膳も取り入れられることがあります。
しかし、これらは主に「体質改善」や「体力サポート」に留まり、発作を直接抑えるほどの効果は限定的です。

それに対しCBDオイルは、発作を減らす・生活の質を高める・脳のダメージを抑えるといった、実用的かつ即効性を持ったケアアイテムとしての実績が増えてきています。

▶︎CBDの詳しい作用や、てんかんに効く仕組みについてはこちらのコラムをご参照ください。

まとめ

犬や猫のてんかんは、決して珍しい病気ではありません。大切なのは、正しい知識を持ち、適切な対応とケアを行うこと。
薬による治療はもちろん、CBDオイルのような副作用が少ないサポートアイテムを併用することで、発作の頻度を減らし、愛犬・愛猫のQOL(生活の質)を高められる可能性があります。

もし、今できることが何かないかと悩んでいる方は、まずは「知ること」から始めてみてください。私たちM&N’s CBDは、てんかんと向き合うすべてのご家族を、これからも応援し続けます。

この記事を書いた人

  • M&N'sCBDのスタッフである商品開発米山と、カスタマーサポート上田でコラムを更新しています。商品のこと、CBDのこと、よくあるお客様の声などについて詳しくご紹介します。

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