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放っておくと怖い!?犬猫の“お口トラブル”と毎日の歯磨き習慣

2025年7月10日

犬猫の歯周病は3歳以上で約8割が抱える深刻な問題。歯垢や歯石が進行すると口臭や痛みだけでなく、心臓や腎臓の病気リスクも高まります。本記事では、毎日の歯磨き習慣の重要性に加え、デンタルガム・スプレー・ウォーターなど歯磨き以外でできる口腔ケア方法や始め方のコツを徹底解説。愛犬・愛猫の健康寿命を守るために、今日からできるデンタルケアを一緒に学びましょう。

はじめに〜愛する家族の「お口の健康」、見逃していませんか?

「最近なんだか口臭が気になる…」「カリカリを食べるのをためらうことが増えた…」
そんなサインに心当たりはありませんか?

犬や猫も、私たちと同じように歯と口の健康を保つことがとても大切です。しかし、まだまだ「歯磨きは特別なケア」と思われがちで、気づいたときには深刻なトラブルに進行しているケースも少なくありません。

健康寿命を延ばすためにも、「お口のケアは毎日の積み重ねが肝心」です。

今回は、犬猫のお口トラブルが及ぼす全身への影響と、今日から始められる歯磨き習慣について詳しくご紹介します。

犬猫に多いお口のトラブルとは?

犬猫のお口のトラブルは、決して珍しいことではありません。3歳以上の犬猫の約8割が歯周病を抱えているともいわれています。

代表的なトラブルは以下の通りです。

歯垢・歯石の蓄積

食べかすや唾液中の成分が歯に付着し、プラーク(歯垢)となります。これを放置するとわずか数日で歯石化し、歯磨きだけでは取れなくなります。

歯石の表面はザラザラしており、さらに汚れが付きやすく、歯周病菌の温床になります。

歯肉炎・歯周病

歯垢や歯石に含まれる細菌が増えると、歯茎の赤みや腫れ、出血(歯肉炎)が起こります。進行すると歯周組織が破壊され、歯がぐらつく、抜け落ちるといった深刻な歯周病に発展します。

さらに怖いのは、歯周病菌が血管を通じて心臓や腎臓に影響を及ぼす可能性がある点です。実際に歯周病が進行した犬では、心内膜炎などのリスクが高まると報告されています。

口臭

「ちょっと臭うな…」で済ませがちな口臭ですが、これも細菌増殖のサイン。健康な口腔内はほとんど無臭です。愛犬・愛猫の口臭が強いと感じる場合、歯周病や口内炎の初期症状かもしれません。

歯磨きの重要性~毎日続けることが未来の健康につながる

「歯磨きは面倒」「嫌がるから無理」と感じる飼い主さんも多いでしょう。しかし、歯磨きは最も効果的で負担の少ない予防策です。

以下の理由から、毎日の歯磨き習慣は欠かせません。

  1. 歯垢は24時間で再形成される
    • せっかくのケアも数日おきでは不十分です。
    • 毎日続けることでプラークの蓄積を最小限に抑えられることが科学的に示されています。
  2. 歯周病は進行性
    • 初期なら歯磨きで改善が可能でも、一度歯石化すると麻酔下での除去が必要です。
    • 高齢になって麻酔のリスクが増える前に、予防に努めることが肝心です。
  3. 全身の健康維持
    • 歯周病菌は血流を介して心臓、脳、腎臓、肝臓に悪影響を与える可能性があります。
    • 口腔ケア=全身ケアと意識しましょう。

抗菌・抗炎症ケアで負担を軽減する方法

「どうしても歯ブラシは苦手…」という子もいると思います。そんなときは抗菌・抗炎症作用が確認されているデンタルケア用品を取り入れるのも一つの方法です。

歯磨きの補助的手段として、クロルヘキシジンの配合された歯磨きペーストや、一部の天然成分(乳酸菌、緑茶抽出物など)にも口腔内の菌バランスを整える作用を利用した歯磨き粉が販売されています。ご家庭で使う場合は、必ず犬猫用に調整された製品を選びましょう。

歯磨き習慣を無理なく始めるコツ

歯磨きは「一気に完璧を目指す」より、少しずつステップアップすることが成功のカギです。

ステップ1:口元を触られることに慣れる

最初は歯ブラシを持たず、口のまわりや唇を優しくマッサージします。
おやつやご褒美で「楽しい時間」と感じさせることが大切です。

ステップ2:歯や歯茎に触れる

次に、指にガーゼを巻いて軽く歯に触れる練習をします。
嫌がったらすぐやめて、徐々に慣らしましょう。

ステップ3:歯磨きペーストを使う

犬猫用の歯磨きペーストは嗜好性が高く、おやつ感覚で歯磨きにポジティブな印象を与えられます。

ステップ4:歯ブラシに挑戦

小型犬や猫用のヘッドが小さい歯ブラシを選び、1回に全部磨こうとせず、1〜2本ずつ進めていきましょう。

飼い主さんの声~歯磨きで変わった愛犬・愛猫の笑顔

実際に毎日歯磨きを習慣にした飼い主さんからは、こんな声が届いています。

「最初は口を触られるのも嫌がっていましたが、根気強く続けるうちに平気になりました。歯石がつかなくなり、獣医さんに褒められました!」(Mさん・柴犬12歳)

「高齢なので麻酔で歯石除去が心配でした。毎日ケアしているおかげで、口臭もほとんどなく元気です」(Tさん・猫14歳)

小さな積み重ねが、愛犬・愛猫の健康寿命を延ばすことにつながります。

歯磨き以外にもできるデンタルケア

「どうしても歯ブラシは難しい…」「まずは他の方法から始めたい…」という方に、歯磨き以外のデンタルケアも有効です。以下の方法を組み合わせると、負担を減らしながら口腔の健康を守れます。

デンタルガム・デンタルおやつ

✅ 噛むことで物理的に歯垢を除去
✅ 抗菌成分を配合したものもあり、歯周病菌の増殖を抑える補助効果が期待できます
✅ 嗜好性が高く、ストレスが少ない

📝 選ぶときのポイント
・硬すぎるものは歯を傷めるリスクがあります

デンタルスプレー・ジェル

抗菌・抗炎症成分配合の製品や、口腔内の悪玉菌をコントロールする乳酸菌入りのものも
✅ 歯や歯茎に塗るだけで口腔内環境をサポート
✅ 毎日の歯磨きが難しいときに活躍

デンタルウォーター

✅ 飲み水に混ぜるだけで口腔内の菌バランスを整える
✅ 継続しやすい
✅ 一部製品は口臭ケア効果も

デンタルフード

✅ 特殊な粒構造や成分で噛むだけでプラークを除去
✅ 療法食扱いの商品もあり、歯石予防に役立ちます

定期的なプロケアを

歯磨き以外のデンタルケアグッズでは1つだけ難点が。それは、犬や猫がなりやすい「歯周病」の原因となる歯周病菌は、嫌気性の菌(=空気が嫌いな菌)のため、歯周ポケットに潜んでいます。そのため、歯ブラシ以外のケアだけではなかなかアプローチできないというのが実情です。

理想は毎日の歯磨きケアですが、それが難しい場合は、定期的に動物病院でのプロのケアをおすすめします。

✅ 年に一度の歯科健診やスケーリング(麻酔下の歯石除去)
✅ 歯石がついてしまったら早めに動物病院へ相談

まとめ〜今日からできる一歩を

犬や猫の歯周病は「加齢だから仕方ない」と思われがちですが、毎日のケアで予防できる生活習慣病です。

放っておくと、痛みや食欲低下、臓器への影響など深刻な問題を招きます。だからこそ、「うちの子にはまだ早いかな?」ではなく、今から始めることが大切です。

ぜひ今日から、

  • 歯磨きを楽しい習慣にする
  • 補助的な抗菌ケアを活用する
  • 定期的に獣医師のチェックを受ける

この3つを意識してみてください。

愛する家族の健康な毎日は、毎日の小さなケアから。
あなたの手で守ってあげられる大切な習慣を、今日から一緒に始めてみませんか?

この記事を書いた人

  • M&N'sCBDのスタッフである商品開発米山と、カスタマーサポート上田でコラムを更新しています。商品のこと、CBDのこと、よくあるお客様の声などについて詳しくご紹介します。

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